裁判所の刑事の開廷表を見ていると、まれに見かけるのが「業務妨害」の事件。
似たようなもので「威力業務妨害」というのがありますが、これはヤクザ屋さんが絡んでいることが多い事件です。それはちょくちょく見かけます。
ある時、「業務妨害」の単独の事件がありました。法廷のドアにあるのぞき窓をのぞくと、傍聴席には坊さんたちの姿が。結構にぎわってます。一体どんな事件なのかと傍聴してみることにしました。
この勘は大当たり! おもしろい公判となりました。
法廷につれてこられたのは、髪がぼさぼさで、貧相な眼鏡をかけた普通のおっさんです。
起訴状によると、事件は、創●学会員のおじさんが、宗教上対立する日●正宗の寺に7カ月間で計3000回、嫌がらせ電話をかけ続け、寺の業務を妨害したという内容。
罪状認否でおっさんは、甲高い声で、声高にこういいました。
「私は寺の業務を妨害していません。電話の際、自分の名前を名乗り
日顕の邪義を破釈したい、
という用件を伝えておりました。迷惑はかけておりません」
??????? 私、無宗教の人間なので、全然意味が理解できませんでした。っていうか、用件を伝えようが伝えまいが、相手がかけてほしくないのにかけ続ければ、どう考えたって迷惑だよ! 自分しか見えてないのかな?
裁判長が「それは起訴事実を否認する、ということかな?」と聞くと、このおっさん
「ハイ、私は『日顕の邪義を破釈する』という用事でかけておりました」と、背筋を伸ばして主張。
裁判長が「それはつまり、宗教上の教義についてただす、ということかな?」と改めて聞くと、
「ハイ、日顕の邪義を破釈するということです」と解答。弁護人がすかさず「その通りでイイです」とフォローしましたが、全然フォローになってないよお。
検察側の冒頭陳述で以下のようなことが明らかにされました。
・被告人は創●学会の○○支部の副支部長だった。パチンコの景品交換所で働き、生計を立てていた。独身。前科前歴無し。
・かねてから、宗教上対立する日●正宗の教義が誤っていることを糾すため、あちこちに電話をしていた。本件はその一環。他の寺にも同様の電話をかけ続けている。
・多いときは一日に100回以上も同じ寺にかけ続け、「クソ坊主はいるか」「馬鹿の住職はいるか」などと罵倒した。
・あまりに多数回かけたため、電話のダイヤルがこわれて戻らなくなった。ちょうどそのころ、Yahoo!BBの勧誘が来て「電話代が安くなる」と聞き、BBフォンに加入。電話をプッシュホンに変えてかけ続けた。
・あまりに電話がひどかったので寺が「これ以上かけたら刑事告訴する」と警告。その警告も無視してかけ続けた。
…黒電話でかけ続けたんですね。しかも、リダイヤル機能がない中、よくかけ続けたなぁ。指は痛くならなかったのか。っていうか、黒電話のダイヤルがこわれるくらいかけ続けるとは。ものすごい執念です。
あの、その日顕の邪義を破釈するっていうのは、そんなに大事なことなんですか?>創●学会の方
証拠調べで、問題の電話の録音が再生されました。
「創●学会の○○だ。クソ坊主の○○を出せ!」
「あの、迷惑ですのでもうかけないでくれます?」
「おまえに話をしているんじゃない。馬鹿坊主に用事があるんだ」
「切りますよ」
つーつー
…
ぷるるるるる がちゃ
「創●学会の○○だ。勝手に切るな馬鹿」
「いい加減にしなさいよ。迷惑ですよ」
「誰の迷惑だ? 早くクソ坊主を出せ」
「切りますよ」
つーつー
まあ、住職が電話に出ても、よくわからない会話の繰り返しになったんでしょうけど。
被告人質問が始まりました。検察側の質問のやりとりは…
検 「アナタ、迷惑をかけた自覚はないの?」
被 「私は日顕の邪義を破釈するという目的でかけています。日●正宗の寺は私の破釈に応える義務があります」
検 「なぜ、アナタの問いかけに応える義務があるのか」
被 「創●学会員の私が日顕の邪義を破釈すると言っているのですから、当然、その破釈に応える義務がある。当たり前のことです」
検 「用件を伝えれば、迷惑にならないと思っているの?」
被 「日●正宗の寺は私の破釈に応える義務があるのです。義務ですから」
こんなやりとりがエンドレスで続きました。一つのことに夢中になると、何も見えないのかなぁ…
続いて弁護側の質問!
弁 「アナタは宗教上の教義を糾すために電話をかけ、相手はその宗教上の教義に関する問いかけには応える義務がある、と思っているのね?」
被 「ハイ。(以下同文^_^;)」
弁 「とはいえ、弁護人の私との接見で、たとえ宗教上の理由であっても、このように何度もかけ続けるのが法に触れることはわかりましたね」
被 「ハイ。それは理解しました」
弁 「終わります」
うまい! イっちゃってる宗教信者をうまく、丸め込みました。しかし、このあと、せっかくの弁護人の努力を無にすることをやっちゃいます。
裁判官からの質問です
裁 「ところで、アナタは社会復帰したあと、宗教活動はどうするの?」
被 「ハイ。何度もかけるのが迷惑で、法に触れることもわかりましたので
これからは一日1回に限定してかけたいと思います」(きっぱり)
再犯します宣言キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!!(爆)
この瞬間、弁護人はマジで頭を抱え込みました。裁判官もずっこけた様子。眼鏡がずるっと落ちてました(爆)
裁 「え、これからもかけるの?」
被 「ハイ。1日1回に限定して」(胸を張って)
…ε-( ̄ヘ ̄)┌ ダミダコリャ…
判決は懲役1年、電話機1台没収。
なんと実刑です。この程度の軽い犯罪で初犯で実刑は異例です。判決理由で裁判官は
「今後も『一日一回に限定して電話をする』と述べるなど、反省の情に乏しく、再犯の可能性は著しく高い。一定期間矯正施設に収容し、矯正教育を施すのが適当」などと述べました。
それにしても、「宗教は、縁起と癒しと救いの心を売る商売」としか思っていない罰当たりな私にとっては、彼がそうまでして電話をかけ続け、「破釈」というものにのめりこんでいったのか、まったく理解できません。ただ、法廷での彼の様子を見ていて、「破釈」に命をかけているのはよくわかりました(爆)
で、この創●学会員のおじさん、その後、量刑不当で控訴しました。
控訴審の被告人質問で弁護人が相当言い含めたらしく、
「もう、電話はかけません」と言わしめました。
ただ…
「今後はどうしますか」との質問に
「今度は、寺に直接訪ねていきたいと思います!」
こ、懲りてない( °◇ °)・・・
まあ、判決は執行猶予が付きました。
「控訴審で『2度と電話をかけない』と述べるなど、深く反省した」という理由ですが…
このおっさん、きっとどこかでまた、「破釈」の電話をかけ続けているような気がします。




(C)TRT Communication



なんつ〜か、こういう形の善意って、本当に怖いですね。
善意、というより、信念なんでしょうね。彼なりに必死なのかもしれませんが、無宗教の私には滑稽にしか見えませんでした。関係者の方には申し訳ないですが。
・・・・・・アホや。
(( ̄▽ ̄;))
爆笑です。
おぉっ!出ましたね、大爆笑傍聴記(^▽^)
直接訪ねるって・・・彼なりに一所懸命考えたんでしょうね・・・なんだかなぁ(-_-;)
ところで、執行猶予がついたということは、電話機は取り上げられずに済んだのでしょうか。笑。
えっと…同感です(爆)
ねこてきかくさん>コメントありがとうございます!
っていうか、なぜにひらがな?
まあ、それはともかく、その場面で傍聴席が少し、静まりかえりましたよ。ええ。みんな笑いをこらえたんです(^_^;
(あーあ。とーとーみつかっちまったか。 ̄д ̄チッ)
guwaさん>どもです♪
実は電話機は没収になってます。執行猶予になったのは懲役刑だけで(^_^;
もっとも、没収されたのは黒電話ではなく、白い安物のプッシュホンでしたが(爆)
いやあ、「訪ねていく」ときっぱりいったときは、やっぱり笑いをこらえるのが大変で(爆) しかも、訪ねていく、というお寺の住職さんが傍聴席にいたりしますから(大笑)
で…
かなり、逝ってますなー!
えっ?黒電話でっせ。(爆)
コワー!
思わず吹き出してしまったじゃないですか〜
その後の彼の暮らしぶりがどうなっているのか、興味があります。
こわれるほど酷使された黒電話、しかも一般住宅。まさにホラーです。
え? そうでなくて?
ビートニクさん>どもです。
なんか、おっさんのお姉さんの調書が証拠に出てまして、今後の生活を監督するようです。でも、学会はやめられないとか…。さて、今ごろどうしているでしょうかね。ちなみにこのおっさん、山陰の方です(爆) 気をつけてくださいね!
今更ですが、余りに面白かったのでコメントせずにはいられませんでした…。
以前釧路に住んでいた私には、実は学会の知り合いがたくさんいたりします(土地柄なのか釧路は多かったんです)。ただ、私が無神論を振りかざして議論を吹っ掛けるので、誰も学会の事を詳しくは教えてくれませんでした…(笑)
おそらく、その被告は一般的な学会信者とは異質なのかも知れませんが、一度噛み合わない議論をしてみたいですね。もちろん電話で…(爆)
でも、弁護人は一度精神鑑定をしてもらうべきでしたね。完全にイカれてるとしか…(;^_^A
えっと、電話でも止した方がいいと思いますよー。一般的な信者さんとはかなり、意識が違う感じでしたから(^_^;
楽しみに読ませてもらってます
今度は漢字になりましたね(なんのこっちゃ)
ま、一つお手柔らかに(謎)