去年11月末にやってなきゃいけない選挙を、よくもまあ、ここまで引っ張ったものです。
気が付くと、9月10日の任期満了まであとわずか。
「麻生おろし」の状況によっては、日本国憲法施行後、2度目の「満了」となるところでした。
引っ張りに引っ張った選挙ですが、自民党を取り巻く環境は劣悪さを増すばかり。
まあ、民主党にもほこりが出まくってるわけですが、ひとまず、よりマシな方を選べる機会がようやくやってきました。
さあ、8月30日。日本は生まれ変わるのか。要注目です。
そもそも「郵政解散」だったよな…
現在、衆院の2/3超を自民党・公明党連合軍で締めています。
なんでこんなことになったか。
4年前の選挙は、小泉純一郎の「郵政民営やりますか? いやですか?」をほぼ唯一の争点とした「郵政選挙」でした。解散の原因は、郵政民営化法の参院否決です。
あのときはなぜか「民営化の方がOK」という世論が大勢を占め、とんでもない自民圧勝につながったんです。
当時のオイラは郵政民営化に反対し、「民主党に政権交代すべきだ」といってました。
郵便局の民営化によるメリットはない。せいぜい、見なし公務員がいなくなるだけ。デメリットばかりだというのがオイラの考えでしたが、民営化で田舎の郵便局が閉鎖されたり、定額給付金などの自治体や国の通信業務について「有料」になったため、無駄な支出が増えた、というデメリットが目に見えた結果として表れています。
そいや、オイラの身近では郵便局会社と窓口会社という2つに分かれての「営業競争」もありました。「年賀状を買うときは郵便局じゃなく、オレから買ってくれ。あっちは窓口会社でこっちと別会社なんだ」という外回りの営業さんも珍しくなかったと思います。同じ郵便局でなぜ? きわめて不毛な営業競争だと思うんですが…。
小泉の「郵政」で得た大量議席を、郵政民営化法のみならず、この4年間の政権維持のために使ってきたのが現自民党政権です。
オイラ、4年前のエントリ「衆院選、どえらい結果になりました。いいのか、ホントに。」でも以下のように書いています。
おいしいずくめの「3分の2クオリティー」。4年後まで解散はしないでしょうねぇ。
と。
思いっきり予言的中だし(爆)
3分の2クオリティーのその果てに
上記エントリでも書きましたが、衆院の3分の2の議席を持っているということは、法案を参院で否決されても「再可決」して成立することが可能です。自民党と公明党が合意している法律なら、何でも通し放題。
もっとも恐れたのは「共謀罪」の新設でしたが、何とかかろうじて衆院での採決は免れました。
まあ、基本的に衆院の「再可決」は伝家の宝刀であり、郵政選挙前でこの優越権を使ったのはたった一度、1951年(昭和26年)のモーターボート競争法案のみでした。
ところが、この郵政選挙後、安部、福田、麻生の3政権では伝家の宝刀抜きまくりです。
2008年(平成20年)1月11日 補給支援特別措置法案
2008年(平成20年)5月12日 道路整備費財源特例法改正案
2008年(平成20年)12月12日 補給支援特別措置法改正案
2009年(平成21年)3月3日 第二次補正予算財源法案
2009年(平成21年)6月19日 海賊行為対策法案、租税特別措置法改正、年金改正法案
計7本。ご都合主義にもほどがあります。
まあ、そもそも、選挙をやらずに首相が3度も交代するってどうよ、とも思うのですが、ようやく「選挙」をへて日本の首相を選ぶ機会がやってきたわけで。
この4年、ずいぶんと景気も悪くなり、ワーキングプアや派遣労働者、その他諸々の問題が飛び出したけど、政府は何にも変わりませんでした。
アメリカじゃないけど、ぼちぼち「チェンジ!」でいいんじゃないでしょうか。
法律案の死屍累々…
この解散により、現在国会で審議中の法案はすべて、廃案になります。その中には大事な法案もいろいろあるということで、各新聞が報じています。東京新聞のサイトより記事を一本紹介しますと…
『命より政局』怒りやまず 衆院解散 廃案の山2009年7月19日 朝刊二十一日の衆院解散で、審議中の多くの法案が廃案になる。労働者派遣、肝炎患者支援、障害者虐待防止…。衆院選をにらんで激化した与野党の駆け引
ネットカフェ難民や違法派遣問題を受け、政府は昨年十一月、三十日以内の短期派遣労働を禁止した労働者派遣法改正案を国会に提出。だが、半年余りの間、国会の委員会は野党案を待つ形で審議入りしなかった。
きに、重要法案の審議が翻弄(ほんろう)された面は否めない。成立を心待ちにしていた労働者や病気の患者らからは「選挙優先の手柄争い。国民を軽んじてい
る」と怒りの声が上がっている。 (橋本誠)
一方、民主、社民、国民新の三党は「政府案は抜本解決にならない」と強く批判。大量の「派遣切り」を生んだ製造業派遣の禁止などを盛り込んだ改正案を先月下旬に共同提案した。だが、もはや与野党とも総選挙ムード一色で、結局一度も審議されなかった。
「不安定な働き方や派遣切りを禁止してほしいので、野党案の廃案は残念」と日雇い派遣労働者の男性(37)。野党案の提出が遅れたのは、仕事のある時だけ派遣会社が労働者と契約を結ぶ「登録型派遣」の原則禁止に、民主党内に慎重論が多かったことが大きい。
日雇い派遣労働者の藤野雅己さん(40)は「労働者派遣法が悪いと国民が認識している今こそ、法改正のチャンスだが、選挙後に民主党が心変わりしないか心配」と言う。
B型・C型の肝炎ウイルス感染者三百五十万人(推定)を支援するため、二〇〇七年秋に与野党双方が相次ぎ提案した二つの法案もたなざらしの末、廃案となる。法案は医療費を助成する民主党の肝炎対策緊急措置法案と、医療機関の整備などを進める自民・公明の肝炎対策基本法案。一本化を目指して審議され
法案成立を待ち望んでいた薬害肝炎訴訟全国原告団の山口美智子代表(53)は「肝炎対策は命の問題。少しでも早く成立させてほしかった」と唇をかむ。
てきたが、解散が取りざたされるようになった昨年から、選挙向けの駆け引きや手柄意識が先行し、修正協議は事実上ストップした。
「党派を超えて取り組むという政治家の言葉を信じたが、手柄取りが透けて見えた。私たちにとっては与党も野党もない。国会議員としてしっかりやっていただきたかった」
この記事では触れてませんが、北朝鮮への牽制の意味合いを強く込めた「北朝鮮特定貨物検査特別措置法」案や、国家公務員の天下り禁止を含めた「国家公務員法」改正案、「自立阻害」といわれた現行法を変える「障害者自立支援法」改正案などなど、いろんなものが廃案になりました。
一部自民党議員らが画策した「児童買春・児童ポルノ禁止法」改正案も廃案に。これは、児童ポルノの単純所持を禁止する内容で、「ポルノ」の規定として幼児の上半身の裸も入っているため、オイラは子どもの大事な思いでの写真を破棄しなければならない状況でした。何せ、宮沢りえの写真集「サンタ・フェ」やジャニーズJr.のビデオもダメなんて話が出てたほどですし。
おまけに、児童ポルノの範疇に「イラスト」まで含めたことで、ヘタすると、これがアウトですよ。

児童ポルノを防止する目的は、あくまで児童が「わいせつ行為の被写体」「わいせつ行為そのもの」の被害者になることを阻止することのはず。
イラストは撮影という段階を踏まないため、そうした被害者を生みません。閲覧者の妄想は生みますが、それだけ。
「そうしたものがあることで、妄想を膨らませた加害者が幼児を襲う」といいますが、何ら立証されてません。もしそうなら、レイプものや痴漢ものなど、合意の上での性行為を題材としたAVも全面禁止すべきですし、もっと深刻な「殺人」などの犯罪を扱うドラマなどもアウトにしないとおかしな話です。
審理の過程で自民党議員は「1年以内に怪しいものはすべて破棄せよ」と言ってのけましたが、あんた、何様のつもりよと。
とまあ、必要な法案も、つぶれてほしい法案もすべてパア。
もうすぐ、衆議院解散そのものが行われますが、議員さんたちがその瞬間に万歳するのはなぜでしょうね。自分がクビになったのに。
その姿は…
\(^o^)/オワタ
のAAに通じるものがあるように思えます(爆)
折りたたみで廃案になる法律案の表をまとめてみました。興味のある方はどうぞ( ̄ー ̄)ニヤリ
今回、廃案になる法律案一覧






















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